トップブリッジの交換準備

ToasterTanのトップブリッジとステムナットを購入しました。

 

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トップブリッジ:TT-101M-B
ステムナット:TT-301D

 

交換前の準備として、まずは実測しながら図を描いてシミュレーションします。

Toaster Tanの取説通りに組付けた場合、フロントフォークのインナーチューブ上端の位置に着目すると、純正に対して突き出しが多くなりフロント下がりになるのことがわかります。

オリジナルのアライメントを尊重したいので、スペーサーを追加して補正することにします。

 

上図:左(BMW純正)

純正のトップブリッジの厚さは実測4.0mm。
インナーチューブの上端はトップブリッジの下面に接しています。

上図:中(Toaster Tan)

Toaster Tanのトップブリッジのステムナット部の厚さは実測7.5mm。
クランプする構造なので、純正に対しフォークが7.5mm突き出た状態になります。
フロントが下がり、キャスター角が少し立ちます。

フォークトップナット下のフラット ワッシャー(純正部品番号 31421454961)は使用せず、代わりに冒頭の写真にある6mm厚のアルミ製スペーサーを使います。

上図:右(スペーサー追加)

7.0mmのスペーサーを図のハッチング部に追加し、インナーチューブを延長します。

スペーサーを追加することによりフォークトップナットのかかり代が少なくなるため、Toaster Tanのアルミ製スペーサーは使用せず、純正のフラット ワッシャーを使います。(スペーサーを7.5mmではなく7.0mmにしたのは、少しでもかかり代を稼ぐため)

左 Toaster Tan付属アルミ製スペーサー
右 ステンレス(SUS304)製スペーサー
寸法:外径38.5mm×内径34.0mm×高さ7.0mm

 

続いて、アッパークランプのスタッドボルト(下図赤丸)、六角ボルト(下図青丸)をトップブリッジが厚くなった分、長いものに交換します。

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スタッドボルトの長さは、下図"l"の寸法になります。
JIS B 1173で詳細が確認できます。

長さ="bm+l"と勘違いしていたので、最初に発注したものは長すぎて使えませんでした。(今回の場合、"bm"は17mmだったので、全長マイナス17mmが長さ"l"になります。)

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JIS B 1173 図の“l”がスタッドボルトの長さになります。

 

ダブルナットを掛けてアッパークランプからスタットボルトを抜きます。
締り嵌めでしっかりと植込まれていますので、植込み部に浸透潤滑剤をスプレーし、少し時間を置いてから作業したほうが良いです。


購入したスタットボルトは以下になります。
ロックタイト243(中強度)も併せて購入。

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前側    61mm(BMW純正) ⇒ 64mm(ホンダ純正部品 92900080640E)
後側    48mm(BMW純正) ⇒ 50mm(ホンダ純正部品 92900080500E)
後側は51mmが欲しかったが見つけられませんでした。
BMW純正のスタッドの外径"φds"はφ7.15mm、ホンダ純正はφ7.95mm。
ホンダ純正の方が直径で0.80mm太い。質感はホンダ純正の方が上です。

 

純正スタッドボルトを抜いたアッパークランプにねじ山修正のためタップを切ります。

スタッドボルトの植込み側とナット側では、同じねじサイズでも公差が違うため、注意が必要です。
植込み側の方がキツめにできています。
ナット側の先端は丸く加工されているので見分けがつきます。

緩み止め、防錆(異種金属接触腐食防止)のため、ロックタイト243をホンダ製スタッドボルトの植込み側に塗布し、ウェットインストールします。
前側(長い方)のスタッドボルトを先に組んでしまうと、後側(短い方)のスタッドボルトを締め込む際に工具と干渉して作業しづらいので後側から作業します。

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植込み側とナット側を間違えないように!
先端の丸いほうがナット側です。

 

交換完了です。

 

M6×28の六角ボルトをM6×30のヤマハ純正部品のボタンボルトに交換します。

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ヤマハ純正部品 92017-06030(M6X30)

 

Toaster Tanのトップブリッジに付属していたステンレス製のボルトは、スチール製のホンダ純正部品に交換します。

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ホンダ純正部品 96700-0803007(M8X30)

 

以上でトップブリッジの交換準備は完了です。

 

【追記】組みつけはこちら ↓

1989-r100rs.hatenablog.com

 

【追記】インプレッションはこちら ↓

1989-r100rs.hatenablog.com