おそらくは、34年間、一度も交換されたことのないバッテリーケーブルを新調します。
純正部品番号は以下になります。
RealOEM.com - オンラインBMWパーツカタログ
- 61121244475 マイナスケーブル
- 61121243473 プラスケーブル
新品で購入すると税込みの合計金額は約14000円と高価ですが、いまだに新品の純正部品が入手できます。
EnDuraLastのバッテリーケーブル・セット(Part #: BCK-475473)は、純正の半額以下で購入でき、オリジナルにこだわらなければ、低抵抗で機能的には上位互換といえると思います。
他にも良いバッテリーケーブルはないかと調べているうちに、ANCORというメーカーのマリン・グレード・ケーブルというものがあることを知りました。
EnDuraLastと同じワイヤーサイズの4 AWGであれば、同等の性能と思われますが、耐食性を上げるために錫めっきされた銅線を使用しています。
組み合わせる端子も銅に錫めっきされ、ヒートシュリンクチューブは内面に接着剤がライニングされています。
腐食による性能劣化の対策として効果が期待できます。
ということで、以下のような図を描いてリンク先のショップに問い合わせたところ、端子の在庫がなく取り寄せになるが、製作可能とのことで作業をお願いしました。
https://www.projectk.co.jp/cgi-bin/msearch/msearch.cgi?query=ancor
特注品にもかかわらず発注してから8日で手元に届きました。
とても丁寧な作業で、EnDuraLastのバッテリーケーブルを国内で購入するよりも安価です。
外径は純正のφ9.0mmに対し、φ9.5mmと0.5mm太くなっています。
参考に抵抗値を測ってみました。
- プラスケーブル 0.87mΩ ⇒ 0.64mΩ (約26%減)
- マイナスケーブル 0.42mΩ ⇒ 0.22mΩ (約48%減)
抵抗値は長さに比例します。
プラスケーブルとマイナスケーブルの長さの比は、750mm:240mmなので約3:1です。
新しいケーブルの抵抗値は、0.64mΩ:0.22mΩと長さに比例し、約3:1になっていますが、古い純正ケーブルは、0.87mΩ:0.42mΩと約2:1です。
このことから、純正のマイナスケーブルは、劣化により抵抗が大きくなっていたものと考えられます。
ブラス側のバッテリーケーブルから、車体に組みつけていきます。
ラバー クリップ(61131244464)は、硬化していたので新品に交換します。
バッテリーケーブルのヒートシュリンクチューブが剥がれないようにテープで養生し、シリコンスプレーを吹き付けて、ラバークリップを通していきます。
セルモーター側が5/16(8mm)の端子になります。
先に端子を固定してしまうと取り回しにくいので、ラバークリップを嵌め込んでから、セルモーターのスタッドに端子を通してナットで締めこみます。
セルモーターカバーを取り付ける際にラバークリップを嚙み込まないように注意します。
マイナス側のバッテリーケーブルを組みつける前に、スピードメーターケーブルの差込口のソケットが痛んでいたので交換します。
ソケットはフランジに少し隙間が空いた状態で固定します。
この隙間にスピードメーターケーブルのラバークリップ(ブーツ)を嵌め込みます。
エアフィルターハウジングを固定するホルダー(クリップ)が外れてしまった場合は、エアフィルターを取り付ける前(下の写真のような状態)でないと組みつけられませんので作業順序に注意が必要です。
毎度忘れてやり直しています。
組みつけ完了後に、エンジンを始動したところ、以前に比べ振動が減少して静かになっているように感じました。
おそらくプラグの火花が強くなり、燃焼が安定したのではないかと推測します。
【追記】
アクセルを開けた時の加速が良くなりました。
グッと加速する感じが気持ちいいです。
ホーンの反応、音も良くなりました。
純正が劣化していたのだと思いますが、交換による効果がありました。