スターターリレーの交換と故障の原因調査

いすゞプラザに行った日のお話。

スターバックスでコーヒーを飲み、帰ろうとスタータースイッチを押したところセルが反応しません。

何度か試しているうちにエンジンがかかりましたがヒヤッとしました。

少し前からセルモーターの反応の遅れが気になっていたのですが放置していました。

無事に帰宅できてよかったです。

 

一週間後に確認したところ、スターターリレーがカチッと反応するだけで何度やってもセルが回りません。

どうやらリレーの故障のようです。

部品番号 61361391397
90年代まで純正採用されていたもので、おそらく新車時から一度も交換されていないと思われます。右下の88は製造年だろうか?
現在は部品番号が 61361389105 に変わっているようです。

 

安く互換品を手に入れたいところですが見つけられず純正部品を注文しました。

部品の到着まで10日ほどかかるようです。

 

到着を待つ間、リレーや配線図に表示されている番号の意味を調べてみました。

この番号は DIN(ドイツ規格協会) 72552 で規定されているそうです。

DIN 72552 - Wikipedia

 

配線図と照らし合わせるとリレーの端子は下の図のようにつながっていて、ギアポジションがニュートラルか、クラッチを握っていないとセルが回らないように安全装置が組まれています。

30 バッテリー(+)
85 スタータースイッチ
86 クラッチスイッチ
86b ニュートラルスイッチ
87 セルモーターソレノイド 

今回はリレーがカチッと反応しているので、85,86,86bのリレー信号側に問題はなく、30と87の接点が摩耗しているのではないかと推測しています。

 

本日部品が届きました。

メーカーはタイコエレクトロニクス、ポーランド製です。

黄色になりました。
純正部品番号 61361389105

 

端子に薄く接点グリスを塗って差し替えます。

 

無事にセルが回りエンジンが始動しました。

 

外したリレーを分解して故障の原因を調査します。

ケースの中身はまるで新品のようです。

 

接点も摩耗しているようには見えません。

接点同士をくっつけてテスターで確認すると導通もあります。

写真中央の銀色のシンバルのようなものが接点です。
左が87でセルモーターへ、右が30で電磁石に引かれると87と導通します。

 

ケースを外した状態で車体に取り付け確認します。

スタータースイッチを押すと電磁石に引かれて接点がつながりますが、セルが回るときと回らないときがあり、動作が不安定です。

感電に注意!

 

リレーの端子が黒くなっているのが気になりますので、端子や接点の表面を清掃してみます。

綿棒にパーツクリーナーを付けて端子を磨き、ペーパーウエスにもパーツクリーナーをしみ込ませて接点に挟み汚れを落とします。

奥が端子を磨いた綿棒、手前が接点に挟んで拭いたペーパーウエス
けっこう汚れてました。

 

再度車体に組みつけてスタータースイッチを押すと、百発百中でセルが回るようになりました。

 

端子や接点の表面に付着した汚れ(酸化被膜でしょうか?)により電気の流れが悪くなっていたことが原因のようです。

 

復帰したリレーはスペアとして保管しておきます。