セルモーターの点検

以前から気になっていたのですが、放置していました。

セルモーターのフィールドケースのマグネットが剥離するという不具合が報告されているので点検します。

 

セルモーターを固定しているボルトの周囲が狭く、工具が入りにくいのですが、コンパクトラチェットハンドルを使うと問題なく作業できます。

あまり高トルクには耐えられないと思いますが、72枚歯て送り角5°と狭い場所での作業に重宝します。

コンパクトラチェットハンドル(ホールドタイプ) 製品番号 RH3CH

製品詳細 | 総合工具メーカー、TONE株式会社

 

セルモーターが外れました。

フランス製のValeo D6RAという製品です。

Valeo D6RA
MADE IN FRANCE

R100RSには、1988年8月まではBOSCH製、その後Valeo D6RA7、1989年9月からは接着剤を改良したD6RA15という型番が使われているそうです。

ラベルをよく見ると15と刻印されていますので、この個体はD6RA15のようです。

車体は1988年12月の製造なので、本来であればD6RA7が付いているはずですが、過去に交換されているのかもしれませんし、限定車なので最初からD6RA15が使われていたのかもしれません。

D6RA15
接着剤のようなものでついた指紋がたくさん残っています。

 

分解していきます。

フィールドケースはトルクスボルト(T25)で固定されています。

位置決めピンの下、本来リベットでフィールドケースに固定されているはずですが、リベットがありませんでした。

 

どうやら一度分解し、マグネットに接着剤を追加して剥がれないように対策したようです。

ケースの指紋は、おそらくこの作業の際に付着したものでしょう。

接着剤で対策されています。

 

マグネットの剥離については、しばらくはこのままで大丈夫そうですが、セルモーター内が腐った油のような臭いがします。

by 竈門 炭治郎

 

グリスが劣化していると思われるので、分解洗浄して新しいグリスを追加します。