BINGキャブレターの調整

昨日走行後にプラグをチェックしました。

マイナス極と碍子が少し白いです。

 

走っているときのフィーリングは悪くありませんが、少し焼け気味なのでキャブレターの調整をします。

その前に、自分自身よくわかっていないので、プラグの焼け具合による判断方法について調べたことをまとめておきます。

純正のBINGキャブレターの場合、以下のようになります。

  1. ねじ部外周の上面
    低回転域(アイドリング ~ 開け始め)⇒ ミクスチャースクリューで調整
    ・ミクスチャースクリューを緩める ⇒ 燃調が濃くなる(黒くなる)
    ・ミクスチャースクリューを締める ⇒ 燃調が薄くなる(白くなる)
  2. マイナス極
    中回転域(1/2 付近)⇒ ジェットニードルのクリップ位置で調整
    ・ニードル下方にクリップをつける ⇒ 燃調が濃くなる(黒くなる)
    ・ニードル上方にクリップをつける ⇒ 燃調が薄くなる(白くなる)
  3. 碍子
    高回転域(3/4 ~ 全開)⇒ メインジェットで調整
    ・番手を上げる ⇒ 燃調が濃くなる(黒くなる)
    ・番手を下げる ⇒ 燃調が薄くなる(白くなる)

低回転域は少し濃い目、中高回転域は少し薄めのようですが、高回転域は口径の大きいメインジェットは用意していないので、低中回転域を調整します。
ジェットニードルのクリップ位置を現在の「上から2段目」から「上から3段目」(標準位置)に変更し、ミクスチャースクリューを再調整します。

 

まずはフューエルコックをOFF、フロートケースを外して、たまったガソリンを抜きます。

フロートケースはスプリングホルダーで固定されているだけなので工具無しで外せます。

 

フロートケースのガソリンを燃料タンクに戻します。

2リットルのペットボトルを半分に切って、キャップ側を漏斗として使うと便利です。

 

フロートケースを元に戻し、キャブレターからフューエルホースを抜きます。


エアクリーナーケース側のラバースリーブのホースクランプ2か所を緩めて、ラバースリーブをキャブレター側にずらします。
インテークパイプのキャブレター側のホースクランプも緩めてインテークパイプを外します。

写真にはありませんが、キャブレター側のホースクランプも緩めます。

 

シリンダーヘッド側のラバースリーブのホースクランプを緩めてキャブレターを抜きます。

 

アクセルケーブルとチョークケーブルのロックナットを10mmのスパナで緩め、ワイヤーのタイコを外し、アジャスターを回して外すとケーブルとキャブレターを分離できます。

手が入りづらく作業性が悪いので、キャブレターを外してから作業しています。

 

スクリュー2本を外し、キャブレター上部のカバーを外します。

 

スプリングを抜き、ダイヤフラムとピストンも抜きます。

ピストンを戻すときは、ダイヤフラムの凸と本体側の凹を合わせるように注意!

 

ピストンからスクリュープラグを外します。

スクリュープラグはアルミ製でなめやすいので大きめのマイナスドライバー#5がおすすめです。

 

ピストンをひっくり返すとジェットニードルが出てきます。
上から2段目の溝にクリップをかけていますが、標準設定の上から3段目の溝にクリップを戻します。

 

過去にスクリュープラグが外れず、キャブレターのピストンをダメにしたので、それ以来、固着防止のためフッ素グリスを塗ってから元に戻すようにしています。

 

ついでにメインジェット、アイドルジェットも点検清掃しておきます。

摩耗もOリングの劣化もないので継続使用します。

メインジェット

アイドルジェット

 

キャブレターを車体に戻し、アクセルケーブル、チョークケーブルの遊びを0.5~1.0mmに調整し、ロックナットを10mmのスパナで締め付けます。

0.5mm~1.0mmに調整する。

 

次にミクスチャースクリューの調整です。

Rider's Handbookによると締めこんだ状態から1回転戻しが基本設定です。

キャブレターを下から見た図です。
写真上がシリンダーヘッド側になります。
黄色丸がミクスチャースクリュー。

ミクスチャースクリューは、アイドリングが安定する約3/4回転戻しに設定しました。

個体によると思いますが、左右で回転数の安定する戻し角が微妙に違いますので、振動と音を頼りに微調整します。

 

とりあえず取り付けが完了したので、負圧計で同期確認します。
負圧計のホースをキャブレターに接続します。

接続口のスクリューをマイナスドライバー#4で外し、負圧計のホースを接続します。

 

同調がずれているように見えますが、ゲージの機差があり、左のゲージが0.002MPa大きく表示しますので、この状態で釣り合っています。

(確認のため、左右のキャブレターのホースを入れ替えましたが、やはり左のゲージが0.002MPa大きく表示します。)

ゲージの下のニードルバルブは脈動でゲージの針が暴れるのを防ぐためにつけています。

 

しばらくこれで様子を見ます。