昼過ぎに近所をR100RSで走っていると、路肩に何やら旧いオートバイが停まっています。
好奇心を抑えきれず、そこにいた男性お二人にお声がけしてお話を伺いました。
まずはこちら。
シャフトドライブの単気筒。
最初は旧いBMWかと思いましたが、DSKというメーカーの1959年製250ccとのことでした。
初めて聞いたメーカーで、大東製機株式会社の略称のようです。(Daito Seiki K.K.)
とても詳しく説明していただきました。
帰宅後にネットで調べると、DSK AB-25というオートバイだとわかりました。
BMWのコピーを作っていたそうで、エンブレムまでコピーです。
BMW R-26のコピーですが、R-26の発売開始が1956年、DSK AB-25が1959年とのことなので3年で製品化したことになります。
しかも大東製機は1957年に工場を全焼してしまい、再興という中での開発です。
現在と違い3Dスキャナーなどのリバースエンジニアリング技術は当然無く、実測しながらコピーして製品化したのでしょうから、当時の技術者たちの情熱と気合いに感服します。
もう一台のこちらもシャフトドライブの単気筒。
こちらはLILAC(ライラック)の1956年製250ccだそうです。
名前だけは聞いたことがあります。
このメーカーはMOTO GUZZIのような縦置きV型2気筒シャフトドライブの250㏄も生産していたと教えていただきました。
こちらもネットで調べました。
ライラックは浜松にあった丸正自動車製造株式会社という会社のブランドのようです。
Wikipediaに当時のことがいろいろと書かれていておもしろいです。
1950年代はDSKやライラックの他にも国内にたくさんのオートバイメーカーがあったようで、最初はコピーから始まりましたが、1960年代にはマン島T.T.を含む世界グランプリで優勝するまでに急成長したのですからスゴイ時代です。
お二人は東京から来られたとのこと。
1950年代の250㏄単気筒でトコトコと走るというのも、余裕のある大人の嗜みといった感じで憧れます。
ご迷惑かと思いましたが、勇気を出してお声がけしてよかったです。
楽しい時間をありがとうございました。